今月は投稿のお願いと手賀沼通信ブログからの抜粋です。

投稿のお願い

 昨年は「私の戦争(戦後)体験」を多くの方からご寄稿いただきありがとうございました。
 今回は
・私の推薦したい本
・私の思い出の映画またはテレビドラマについての投稿をお寄せいただきたいと思います。
 お書きいただくのはどちらでも結構です。両方お書きいただくのは大歓迎です。
 原稿には「タイトル」「お名前」「年齢」(生年月日)をお書きください。文章の長さについては特に制限は設けません。締め切りの期日もありません。
 6月号から順次載せさせていただきたいと思います。多くの方からのご投稿をお待ちしております。

手賀沼通信ブログ抜粋

イギリスがEU離脱(NO.925)(平成28年6月25日)

 平成28年6月24日イギリスの国民投票でEUに残留するか離脱すべきかが問われ、離脱支持が過半数に達しました。残留を訴えてきたキャメロン英首相は10月までに辞任する意向を示しました。
 国民投票の結果は離脱が1741万742票(51.9%)、残留が1614万1241票(48.1%)でした。これを受けて日経平均株価は1286円安の14952円まで下落、円相場は1ドル103円と1円38銭の円高となりました。一時は99円台まで円が上がりました。
 イギリスのEU離脱は世界経済に計り知れない影響を与えることになります。
 EUにとってはデンマークやオランダなどEUに不審を抱いている国に国民投票の機会を与えかね、離脱ドミノを招く恐れがあります。
 イギリスにとっては深刻な経済不振やスコットランド独立の再燃が懸念されます。
 イギリス国民がEU離脱を選んだのは、東ヨーロッパなどのEUからの移民が急増し、英国民の雇用や福祉を脅かしているとの主張が、繁栄に取り残されている地方の低所得者層や高齢者に浸透したためと言われています。
 スコットランドはスコッチウィスキーに代表される産業がEUと結びついており、残留を強く望みました。再度イギリスからの独立を問う国民投票が行われれば独立票が多くなりそうです。
 今回のイギリスのEU離脱は、世界、EU,イギリスのどれにとっても賢明な選択であったとは言えません。
 日本はこの影響をできるだけ小さくするように国を挙げて努力する必要があると思います。

小池百合子さんが初の女性都知事に当選(NO.936)(平成28年8月2日)

 平成28年7月31日に行われた都知事選挙で、小池百合子氏が約291万票を獲得し、増田寛也氏の約179万票、鳥越俊太郎氏の約135万票を大きく引き離し初当選を果たしました。
 この選挙は舛添前知事が不明朗なお金の使い方をして途中辞職したことを受けて行われたものです。
 小池氏は早々と立候補を発表しました。自民公明、野党四党はなかなか候補者を絞り込めず、小池氏にだいぶ遅れて、自民公明は増田氏を、野党四党は鳥越氏を推薦することに決定しました。
 都知事選挙は後出しじゃんけんが有利と言われてきましたが、今回はいち早く立候補を表明した小池氏がほとんどの区や市でトップの票を獲得しました。今回は今まで最高の21人が立候補しましたが、実質的には3人の戦いでした。政党や組織の支援を受けた2人より、無党派層や女性の支持が小池氏に集まったのではないでしょうか。
 東京都は都政の透明化、待機児童、高齢者福祉、災害対策、オリンピックやパラリンピック開催など多くの課題を抱えています。また都議会との対決解消も必要です。
 今まで猪瀬氏や舛添氏が残した金銭に汚いイメージを拭い去るとともに、都民を向いた地道な政策を果たすことが望まれます。
 イギリスも女性のメイ氏が首相になりました。アメリカでは女性のクリントン大統領が決まるかもしれません。今年は女性が進出する年のようです。

野球・ソフトボールが東京オリンピックで復活(NO.937)(平成28年8月6日)

 平成28年8月3日、国際オリンピック委員会(IOC)は、リオデジャネイロで開いた総会で、2020年の東京オリンピックの追加種目として、野球・ソフトボールを含む5種目を実施することを決定しました。
 野球は1992年のバルセロナオリンピックで正式種目として実施され、北京オリンピックまで5大会実施されましたが、ロンドンオリンピック、リオデジャネイロオリンピックでは正式種目から外されました。
 北京オリンピックで金メダルに輝いたソフトボールも、野球とともに外されていました。東京オリンピックで復活することは、関係者はもとより国民の悲願でもありました。
 それとともに4競技16種目が新たに追加されました。ただし5競技の実施は現時点では東京オリンピックのみで、それ以降は保証されていません。
 東京オリンピックで追加される競技です。
・野球・ソフトボール
・空手(柔道と同じく日本生まれのスポーツ)
・スケートボード
・スポーツクライミング(壁に取り付けられた突起を登る競技)
・サーフィン
 野球については東京でやる以上プロ野球を一時中止するなど万全の態勢で臨む必要があると思います。WBC並みの体制をとるべきです。
 アメリカのメジャーリーグがどう対応するかが問題ですが、世界での野球の普及と発展のためにも、日本からメジャーリーグに強力に働きかけて、有力選手の出場を要請すべきでしょう。それが今後もオリンピックの種目として残る条件だと思います。

年金受給資格が保険料支払い期間を10年に(NO.951)(平成28年9月27日)

 平成28年9月26日、政府は年金受給に必要な保険料支払い期間を25年から10年に短縮する年金機能強化法改正案を閣議決定し、衆院に提出しました。
 これは年金についての画期的なことです。今までは年金を受給するには25年間支払うことが必要でした。
 たとえばサラリーマンをやめて自営業者になったときには、自分で国民年金保険料を払う必要があります。サラリーマンの期間と合わせて支払期間が25年以上にならないと保険料がもらえないのです。結婚しているときは奥さんの保険料も忘れず払い込む必要があります。忘れると無年金者になる恐れがあります。
 その払込期間が10年に短縮されるのです。これによって無年金者を減らせます。
 厚生労働省によると、この法案で、初めて基礎年金(国民年金)を受け取ることができる人は40万人、厚生年金を含めると対象者は約64万人の人が救われるとのことです。
 支給額は保険料納付期間に比例するので、40年納付で月額6万5008円、25年納付で同4万630円、10年納付で同1万6252円となります。
 法律は成立すれば17年8月1日施行、最初の支払いは来年10月になります。
 支払期間短縮は、消費税10%引き上げと同時実施の予定でしたが、安倍首相が先に実施を決断しました。
 昨年10月に施行された被用者年金一元化とともに、久しぶりに年金にとってのグッドニュースと言えます。

大隅良典氏がノーベル生理学・医学賞を受賞(NO.953)(平成28年10月4日)

 平成28年10月3日、東京工業大学の大隅良典氏が2016年のノーベル生理学・医学賞を受賞しました。日本人のノーベル賞受賞は25人目、生理学・医学賞では利根川進、山中伸弥、大村智の各氏に続いて4人目です。また昨年の大村智、梶田隆章、一昨年の赤崎勇、天野浩、中村修二の各氏に続いて3年連続の受賞となりました。  大隅氏の受賞理由は細胞が自らタンパク質などを分解してリサイクル(再利用)する「細胞自食作用(オートファジー)」の仕組みを見つけたことです。  この方面には全く縁遠い私には、新聞の解説記事を読んでも全くちんぷんかんぷんですが、肝臓病や神経疾患やがんの研究に道をつけるものとのことです。  読売新聞には「良質の基礎研究 脈々」と題して
 「(前略)実用からかけ離れた基礎的な研究ほど、常識の壁を突き破るような成果が出ると、科学の世界に新たな地平が切り開かれ、画期的な応用につながるといわれる。生命の営みに迫る大隅氏の研究はその典型だ。ノーベル賞がたたえる『人類への貢献』にふさわしい。日本に西洋の自然科学が本格的に導入されてから、間もなく150年。多数の日本人研究者が世界で活躍し、日本で活躍する外国人研究者も珍しくなくなった。科学の発展に、日本の人材や施設、資金が果たしている役割は、とても大きい。(後略)」とありました。
 大隅氏のノーベル賞受賞はとても喜ばしいことです。

アメリカ大統領にトランプ氏が当選(NO.963)(平成28年11月10日)

 2016年11月8日にアメリカで行われた大統領選挙で、共和党のトランプが民主党のヒラリー・クリントンを破って第45代大統領になることが決まりました。
 「世紀の番狂わせ」です。投票前にはアメリカのマスメディアは僅差ながらクリントンの優勢を伝えていました。社説でトランプを指示した新聞は皆無に近く、世論調査に基づく予測は覆されたのです。
 トランプの勝因は白人労働者の不満を掘り起こしたことだと言われています。安い賃金で働く移民が白人労働者の仕事や雇用を奪ったとしてメキシコとの国境に壁を築くなどと唱えました。変化を訴えたのです。クリントンでは何も変わらないと感じた白人労働者層がトランプに票を投じました。
 米CNNの出口調査によると、トランプに多く投票したのは人種では白人、性別では男性、年代では45歳以上、学歴では大学中退以下となっています。これに該当しない層はクリントンが多くなっています。
 トランプは、ペンシルベニア、オハイオ、ミシガン、ウィスコンシン、インディアナなど自動車産業や鉄鋼業の生産拠点が集中する「ラストベルト」を総なめにしました。世論調査に表れない「隠れトランプ」が投票したのです。
 トランプ大統領で世の中はどう変わるのでしょうか。不安定な、予測できないことがいろいろ起こってくるのではないかと言われています。
 現にアメリカと日本の株式市場も開票当日は大幅に下げましたが、翌日は大幅に上げています。
 以下は私の無責任な予測です。
1 トランプは米国第一の孤立主義と保護主義で海外諸国との関係を悪くする。上院と下院ともに共和党が多数を占めたのがそれを加速する。
2 選挙中に唱えた白人労働者の雇用改善や生活向上などは実現できない。日本の民主党が沖縄の基地を「少なくても県外に移す」と言ったのと同じように絵に描いた餅となる。
3 女性蔑視は大統領になるには障害とならなかったが、大統領の地位を維持するには大きな問題となる。
4 イスラム教徒や移民を敵視して、国を2つに割ったつけが元に戻ることはない。
5 アメリカの地位は中国やロシアより低下する。
6 テロや国際紛争は今より激しくなる可能性がある。
7 ニクソンと同様任期途中でやめざるを得ない大統領になる可能性がある。
 間違ってもケネディと同様に任期途中で暗殺される大統領にはなってほしくないと願っています。

朴韓国大統領弾劾案が可決(NO.973)(平成28年12月10日)

 平成28年12月9日、韓国国会は野党3党が提出した朴槿恵大統領の弾劾決議案を可決しました。
 弾劾案は朴大統領が友人のチェスンシルに内部文書を流出させ国政に介入させた疑い、企業に対する資金拠出の供用の疑い、憲法の国民主権主義に反した疑いなどを根拠として出されました。
 国民も連日数万人から数十万人が大統領弾劾のデモを行っていました。
 朴大統領は職務停止となり、憲法裁判所は弾劾訴追を棄却するか朴氏を罷免するかの弾劾審判の手続きに入りました。憲法裁判所は180日以内に弾劾の是非を決定します。裁判官9人のうち6人以上が賛成すれば罷免が決定し、60日以内に大統領選挙が行われます。
 国政は黄教安首相が大統領代行となって行います。いずれにしてもここしばらくは韓国の政治空白が続き、国政は混乱します。
 最近のデモなどから、韓国国民の国民性が日本人とは大きく違うことを再認識しました。セマウル号の沈没の際の被害者の家族の激しさも感じました。私は50数年前に仕事で韓国に行ったとき、喫茶店で2人連れの客の女性が、相手の男性に向かって大声で叫びながらコップの水を顔に浴びせるのを目撃しました。今回の大統領弾劾もそのような国民性から出たように感じています。
 韓国社会の格差の大きさ、政治家の身びいき、過去の大統領の退任後の成り行きなども影響しているのかもしれません。
 ただ今度の混乱が今後の日韓関係に悪い結果を残さないよう、また北朝鮮がますます脅威を振るうことのないよう祈っています。

配偶者控除と酒税が変わる(NO.974)(平成28年12月10日)

 平成28年12月8日、自民公明両党は2017年の税制改正の大綱を決めました。
 政府は年内に17年度税制改正大綱を閣議決定し、来年の通常国会に関連法案を提出する方針です。
 ここでは私たちの生活に直接影響する配偶者控除と酒税の見直しに絞って書いてみます。
 現在配偶者控除は妻の年収が103万円以下の世帯に適用され夫の課税所得を38万円減らすことができます。妻の年齢が70歳以上なら48万円が控除されます。
 そのため妻がパートやアルバイトで働く場合、年収を103万円以下にするよう調整する人が多いのです。労働者不足が言われている現在、妻が働く時間が抑えられるのです。
 妻の労働力を活かすため、2018年からは妻の年収制限を150万円にしようとするのが今度の改正案です。しかもそれを一律150万円にせず、妻の年収201万円まで9段階で夫の控除額を減らします。201万円を超えると夫の控除額はゼロとなります。
 これだけでは国の税収が減るため、夫の年収によっても配偶者控除を減らします。夫の年収1120万円以上1220万円まで3段階で配偶者控除を減らします。夫の年収が1220万円を超えると配偶者控除はゼロとなります。現在は夫の年収に関係なく配偶者控除が適用されるのです。
 制度は複雑になりますが、妻の労働力確保と格差を減らすという意味ではいい改正だと思います。
 酒税は2020年から2026年までに3段階で統一しようというものです。統一と言っても完全に一本になるのではなく、ビール系とそれ以外の2本になります。ビール系のほうが高いのです。ビール会社やビールファンには面白くありません。
 ビールの税金は現在、ビール、発泡酒、第3のビール、と3つに分かれていますが、2026年にはビール税は下がり、発泡酒と第3のビールの税金は上がって、350ミリリットル当たり54.25円に統一されます。ビール会社は企業努力が無視されたと怒るでしょう。
 日本酒の税金は2026年には下がり、ワインやチューハイは上がって、350ミリリットル当たり35円になります。
 ウィスキーや焼酎などの蒸留酒は現在と変わりません。飲む種類によっては減税になったり増税になったりします。
 私の場合はいろいろ飲んでいるのであまり変わりはないと思います。それに2026年までこの世にいるかどうかも分かりません。
 統一するという観点からいえばこれもいい改正と言えるかもしれません。

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