今月は手賀沼通信ブログからの抜粋です。

手賀沼通信ブログ抜粋

2017年WBC侍ジャパンは準決勝で敗退(NO.1003)(平成29年3月23日)

 平成29年3月22日午前10時(日本時間)からロサンジェルスのドジャースタジアムで行われたWBC準決勝で、侍ジャパンはアメリカに2対1で敗れました。
 投手は菅野が先発、千賀、平野、宮西、秋吉とつないで好投しましたが、打線がヒット4本に抑えられ、菊池のホームランによる1点しか挙げられませんでした。
 アメリカの2点も菊池のエラーと松田のまずい守備による失点でした。アメリカは全員メジャーリーグの現役選手、それを6安打2点に抑えた日本の投手陣は立派でした。また打者も1次リーグ、2次リーグではよく打ちました。
 小久保監督は「残念ながら負けはしたが、東京ドームからの戦いを含めて本当に選手たちはよくやってくれた。ミスから失点したが、責めることはできない」と述べています。
 侍ジャパンは1次リーグ、2次リーグの6試合を全勝、準決勝もわずか1点差の敗退でした。本当によくやったと思います。準決勝は負けた気がしない試合でした。
 小久保監督はこの試合で退任する意向を示しました。
 なお翌日の22日の夜(現地時間)行われた決勝戦では、アメリカがプエルトリコを8対0で破り優勝しました。アメリカは初優勝でした。

稀勢の里の逆転優勝と2試合延長引き分け再試合(NO.1004)(平成29年3月27日)

 平成29年3月26日スポーツでうれしいことと珍しいことがありました。
 うれしいことは大相撲で新横綱稀勢の里が怪我を押して出場し、大関照ノ富士に逆転優勝したことです。
 新横綱で優勝したのは史上8人目で、1995年初場所の貴乃花以来22年ぶりです。
 稀勢の里は13日目の日馬富士との戦いで左肩から腕の付近を痛めました。14日目には鶴竜に力なく敗れ12勝2敗で千秋楽を迎えました。照ノ富士は13勝1敗で勝てば優勝でした。
 稀勢の里は本割と優勝決定戦に連勝、君が代を聞きながら男泣きした姿はファンの感動を誘いました。
 私は食事中だったので勝負は見落としましたが、7時からのNHKのニュースで知りました。3月27日の新聞には、日本相撲協会の八角理事長が「語り継がれる逆転優勝だ」と語ったと出ていました。
 珍しいことは選抜高校野球で2試合の同日引き分け再試合が起きたことです。
 26日の2回戦第2試合は福岡大大濠高校と滋賀学園が延長15回1対1で引き分けました。
 第3試合は健大高崎と福井工大福井が延長15回7対7で引き分けました。
 同じ日に引き分け再試合が重なるのは春と夏の高校野球でも初めてのことです。
 再試合は1日あけた28日に行われます。28日は休養日でしたが、再試合のため休養日がなくなり、もし4チームのうちどこかが決勝戦まで進めば4試合連投の投手が出るかもしれません。

フランス大統領にマクロン氏が当選(NO.1017)(平成29年5月9日)

 20017年5月7日、フランス大統領選挙の決選投票が行われ、マクロン氏がルペン氏を約2070万票(有効投票の約66%)対約1064万票(同約34%)で破り勝利を収めました。
 マクロン氏は中道で無所属、EUの統合推進を唱えていました。一方ルペン氏は極右政党・国民戦線の党首で、EU離脱を唱えていました。
 マクロン氏は39歳フランス史上最年少の大統領になります。マクロン氏の両親は医師、29歳の時に高校時代の恩師で25歳年上のブリジットさんと結婚しています。ハンサムなイケメン大統領です。
 今回の選挙結果について読売新聞では「既存政治への不信鮮明に」として、次のような解説をしています。
 「マクロン氏の勝利は、主要先進国であるフランスが国際主義に踏みとどまり、世界に広がる『自国第一』の流れに歯止めをかけた点で意義が大きい。
 しかし社会、共和の2大政党がいずれも決選投票に進めない異常事態が起きた。ここでわき上がった仏国民の既存政治に対する不信はイギリスの国民投票や米大統領選で示された既存支配層に対する怒りや不満とそう違わない。(中略)
 39歳の若い指導者が取り組むのは、逆戻りしかけたEUの更なる推進、分断された国民の統合、そして政治への信頼回復。『今回示された怒りや不満を尊重する』と述べたマクロン氏の手腕に、今後も世界は注目するだろう。」
 今回の投票率は74.62%で、前回の決選投票より約6%低くなりました。白票・無効票も過去最多の11.49%を占めました。
 マクロン氏は大きな課題を抱えた舵取りになりそうです。

韓国大統領に文在寅氏が当選(NO.1018)(平成29年5月10日)

 2017年5月9日韓国大統領選挙が行われ、「共に民主党」の文在寅氏が「自由民主党」の洪準杓氏と「国民の党」の安哲秀氏を破り、当選しました。
 そして10日午前中に第19代大統領に就任しました。
 文氏は「親北朝鮮・反日」と言われています。9年ぶりの左派政権が誕生します。
 今回の大統領選は朴槿恵前大統領が3月に罷免されたことに伴い、12月の予定を前倒しして行われたものです。朴氏の友人による国政介入事件で明らかになった財閥と政治の癒着解消、若年層の雇用問題、挑発を続ける北朝鮮への対応などが争点となりました。
 文氏は反朴を掲げ、若年層から支持されました。世論調査でもトップの支持率でした。予想通りの結果となりましたが、公約に掲げた韓国が抱える諸問題の解決ができるかどうかお手並み拝見です。
 慰安婦問題の日韓合意についても再交渉を唱えていますが、これは日韓で「最終的かつ不可逆的な解決」だったはずです。2国間の取り決めを簡単に覆すことはできません。
 アメリカのトランプ大統領、イギリスのメイ首相、韓国の文大統領、誰が「名」の名を勝ち取るか、見ものです。

藍ちゃんごくろうさん(NO.1023)(平成29年5月30日)

 平成29年5月29日、ゴルフの女子プレーヤー宮里藍選手が記者会見を開き、今年限りで引退すると発表しました。
 藍ちゃんは31歳、あまりにも早い引退です。
 ゴルフはメジャーなスポーツの中では選手年齢が一番長いと言ってもいいかもしれません。50歳以上のシニア大会が開かれるくらい息の長いスポーツです。
 引退の理由は「4,5年前からモチベーションの維持が難しくなった。ピーク時にタイトルが取れず、自分を見失った」とのことです。「第二の人生は具体的には決まっていない。結婚の予定は今のところない」とも語っていました。
 藍ちゃんは沖縄県出身、なぜか仙台市の東北高校に進学しました。
 東北高校3年の時、ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンでアマチュアながら優勝しました。その後プロに転向し、プロとして国内では14勝、海外で9勝しています。2010年6月には男女を通じて日本選手初となる世界ランキング1位に輝きました。
 私はゴルフはお付き合いでやったくらいであまり関心はなかったのですが、藍ちゃんがデビューした時からファンになりました。
 平成21年(2009年)10月1日から4日まで我孫子市の我孫子ゴルフ場で日本女子オープン選手権が行われました。その初日に人生で初めてのゴルフ観戦に行きました。藍ちゃんを見るためです。
 藍ちゃんは2009年7月にフランスで行われたエビアン・マスターズで海外初優勝し、女子オープンでも優勝が期待されていました。女子オープンの翌年には海外で5勝を果たしていますので、このときはまさに全盛期でした。
 初日は午後のスタートでしたが、1番ホールは溢れんばかりのギャラリーが集まりました。藍ちゃんは鮮やかなブルーのシャツにチェックのパンツで現れました。なおこの時の観戦記を2010年1月の手賀沼通信第142号に書いています。
 その日はやや不調で1オーバーの40位でした。2日目以降はだんだん調子を上げ最終的には3位となりました。
 現地で見たのは初日だけで、3日目と4日目はテレビで観戦しました。初日にもう少し頑張っていれば優勝できたのにと残念に思ったものです。
 今年の日本女子オープンはその時以来また我孫子ゴルフ場で行われます。もし藍ちゃんが出場するならぜひ観戦したいと思っています。

天皇退位特例法成立(NO.1027)(平成29年6月10日)

 平成29年6月9日天皇陛下の退位を実現する特例法が参院本会議で全会一致で可決成立しました。
 天皇の退位は明治時代の1889年に制定された旧皇室典範で、終身在位制度となってからは初めてです。
 6月10日の読売新聞には、「天皇陛下の退位では2通りのスケジュールが想定される」として次のスケジュールが書かれていました。
・2017年 特例法成立(16日にも公布)
 皇室会議の意見を聞いた上で、特例法施行日(退位日)を政令で決定
・18年夏頃 新元号を公表
<その後 1案>
・12月下旬 天皇陛下の退位、皇太子さまの即位
・19年1月1日 改元
<その後 2案>
・3月31日 天皇陛下の退位
・4月1日 皇太子さまの即位、改元
 特例法では、退位後の陛下を「上皇」、皇后さまを「上皇后」と呼び、秋篠宮様は後続順位1位の「皇嗣」となります。
 退位された現天皇は、現在皇太子一家のお住まいとなっている東宮御所に移られます。
 現在皇位継承権を持つ皇族は、皇太子殿下、秋篠宮殿下、秋篠宮のご長男の悠仁さま、(天皇陛下の弟君の常陸宮は現実的ではない)のご3方だけです。また女性の皇族が結婚された場合皇族を離れます。
 安定的な皇位継承を図り、また宮家の減少を防ぐ方法を考えていく必要があるようです。
 今回採択された付帯決議では、皇族女子が結婚後も皇室にとどまれるようにする「女性宮家の創設等」の検討を政府に求めています。

巨人をここまで弱くした犯人はだれか(NO.1029)(平成29年6月20日)

 平成29年6月19日プロ野球の交流戦が終わりました。
 今年もパリーグ56勝、セリーグ51勝、1分け、最高勝率球団は12勝6敗のソフトバンクとなり、パリーグの8年連続勝ち越しとなりました。
 ただ、例年に比べるとセリーグは巨人とヤクルト以外はがんばりました。パリーグ勝ち越しの最大の原因は巨人のふがいなさに尽きます。
 巨人は交流戦は6勝12敗でした。巨人がせめて9勝9敗のタイならセリーグ54勝、パリーグ53勝とセリーグが勝ち越したのです。巨人は楽天、オリックス、西武に1勝もできず9連敗したのです。リーグ戦からの連敗は13連敗となり、球団創設以来の新記録となりました。
 ここまで巨人を弱くした原因は、あくまで私の独断ですが、3つあると思います。
 1つはフロントです。フロントは勝つためのドラフトと効果的な戦力補強策をしていません。ここ3年間のドラフト1位の選手は、野手の岡本和真、投手の桜井俊貴、野手の吉川尚輝ですが、いずれも1軍に定着することなくチームへの貢献はゼロです。
 今年は大金を投じてFAで、投手の山口俊、森福允彦、外野手の陽岱鋼をとりましたが、今までのところ戦力にはなっていません。代わりに日本ハムに出した大田が巨人戦で2本塁打を含む7安打と大活躍でした。
 そのためか6月13日に堤辰佳GMが退任し鹿取義隆新GMが誕生しました。プロ野球選手出身のGM就任は初めてなので今後に期待しています。
 2つ目は高橋由伸監督です。1年目の昨年は広島の独走を許しました。今年は出足は良かったのですが、13連敗を喫するなど4位に沈んでいます。
 高橋ファンには叱られるかもしれませんが、監督としての情熱と采配と運に欠けていると思います。
 何としても勝とうとする熱い思いが伝わってきません。試合後のインタビューも淡々としすぎています。
 また選手の使い方も絶不調だった長野を使い続けたり、チャンスでここで代打を出すべきと思った時に投手の大竹を使ってその後逆転されたり、勝負師としての策が見られません。
 また勝負師に不可欠の運に見放されたときがありました。もしまた連敗を続けたり、シーズン後クライマックスシリーズに出られないようなら潔く身を引くべきと思います。あとは松井秀喜か桑田真澄か小久保裕紀あたりでしょうか。
 3つ目は選手です。合格点を出すとしたら、投手はマイコラスと菅野と田口、野手は坂本とマギーだけです。あとは技術と意欲に欠けています。巨人の選手という甘えが見え隠れしています。シーズン後は減給にすべきと思います。
 シーズンもあと半分を残すのみ、長嶋監督時代のミラクルを信じて日本一を目指してほしいと思います。リーグ優勝は無理だとしたら、クライマックスシリーズを制して、日本一は夢ではありません。ロッテがやっています。

「やすらぎの郷」はタバコの煙がいっぱい(NO.1036)(平成29年7月16日)

 いま(平成29年7月)テレビ朝日で「やすらぎの郷」というドラマが月曜から金曜日までお昼の時間帯に放送されています。
 倉本聰の脚本で石坂浩二が主演、八千草薫、浅丘ルリ子、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、風吹ジュン、野際陽子、藤竜也、ミッキーカーティスなど昭和を代表する俳優が競演しています。
 ドラマのやすらぎの郷はテレビや映画で活躍した人たちが老後をゆっくり過ごすための老人ホームで、病院や医師を備えており、環境抜群の終の棲家となっています。川奈ホテルでロケをしたようで、前には美しい海があります。
 石坂浩二が倉本聰を思わせるかっての脚本家を演じています。石坂浩二はいわば狂言回しの役で、登場人物が係るいろいろな小事件が起こります。高齢者にとっては結構楽しめるドラマとなっています。
 やすらぎの郷は現実にある老人施設と比べると、夢のような施設と言えるでしょう。
 ところが一つだけ「こんなことが許されていいの」と感じられる場面がしょっちゅう出てきます。それは「タバコ」です。
 倉本聰はヘビースモーカーで知られていますが、それをほうふつさせる様に、石坂浩二の演じる人物が場所をわきまえずタバコを吸いまくるのです。先日の場面では浅丘ルリ子が演じる女性も一緒にバーで吸っていました。
 石坂浩二が演ずる役は自分のコテージだけでなく、やすらぎの郷のロビーやバーで、ほかの人が居ようが居まいが、一言の断りもなくタバコを吸います。ほかの人の受動喫煙などお構いなしです。
 現実の世界では人が集まる室内では原則禁煙です。高齢者は昔吸っていた人もタバコをやめた人が多く、私の知っている老人で今でも吸っている人は1割くらいです。
 民謡のボランティアで多くの老人施設に行きましたが、タバコを吸っているのは見たことがありません。
 先日テレビで見た石原裕次郎の主演映画「嵐を呼ぶ男」や「銀座の恋の物語」では登場人物がやたらタバコを吸っていました。でもこれは50年以上も前の映画です。一方「やすらぎの郷」現代のドラマです。
 こんなドラマを書く作家とこんなドラマを放送するテレビ局の気がしれません。よくマスコミが放っておくと不思議でなりません。
 昔の映画を放送するときに、よく「この映画には不適切な表現が出てきますが、原作の趣旨を考慮してそのまま放送しました」というテロップが出てきますが、「やすらぎの郷」は現代のドラマです。巨匠の書いたドラマだから、おかしな場面も目をつぶるのでしょうか。

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